フォトグラファー
大塚 健一朗ブログ

大塚、カメラマンになる 4

2021.01

私は、人生で初めてカメラを購入した。

高校は工業高校電気課卒業で、前職では大きな組み立て機械を取り扱っていたので、

機械を触るのは嫌いじゃありませんでした。

ボタンを押すと、カメラボディ内の鏡が動き、カシャ!と機械音が響き渡る。

黒のボディに、キラキラしたガラスのレンズ。

格好良かった。カシャ!カシャ!撮ることは気持ちよかった。

まずはアシスタントから始まった。打ち合わせ日時の調整、撮影日時の段取り、議事録まとめ、機材運び、移動車の運転などアシスタントは楽しかった。いろいろな話が聞けるからである。

今日は公園で撮影するよ、なぜなら二人の出逢った場所が公園だから。今日はブーケを持った新婦様の写真を多く撮影するよ、なぜならお花が大好きな新婦様だから。今日は二人の笑顔を多く撮影するよ。なぜなら二人は笑顔が溢れる家族をつくる事が夢だから・・・必ず行動する理由がある。お客様は、打ち合わせの時から楽しそうだった。

ある時、扉の向こうで打ち合わせを終えて帰るお客様の声が聞こえた。『今日は打ち合わせ楽しかったです!!まだ撮影してもらってないのに、すでに満足です!!』。えっ!!?すごいなぁ・・・写真をまだ見ていないのに、満足って。俺もそんなカメラマンになりたいと強く思った瞬間だった。

アシスタントでたくさんのお客様と関わり、いろいろな撮影現場に立ち会い、撮影の雰囲気や段取りは熟せるようになったが、一つだけ苦手なことがあった。

 

カメラをつかった撮影は苦手だった。練習をしていなかったからである。