『こんにちは』
品の良い、丁寧にご挨拶されるご夫婦がご来店されました。
『あれ!?この時間、ご来店あったっけ?俺。ご予約のお客様予定表に入れ忘れてた・・・』
と思った瞬間、後ろのご主人さんが丁寧に頭を下げられ
『すいません。急にお邪魔します。〇〇家の結婚式の時には大変お世話になりました。私、〇〇家の新婦の父親の兄弟で結婚式出席しておりました。先程、家に行ったら、結婚式のアルバムがあり、見せて頂きました。自宅が県外なんですが、これから帰る途中なんです。』
少し興奮気味に、私の目をじっと見て話をされました。
『結婚式のアルバム・・・とても感動しました。本当に感動しました。』
店舗の入り口でお話されるご様子だったので、店舗内へ案内し、話を伺いました。
ご主人さんが椅子に座ると同時に話をされました。
『先程、結婚式のアルバム見たんです。出席していたのもありますが、感動しました。1ページ、1ページめくる度に、写っている表情が生きている。細かな部分まで写っていて、映画を観ている様なストーリーがあり、手紙を読む(新婦様の挨拶)シーンは鳥肌が立ちました。この感謝・感動の気持ちを伝えたくて、家内に店舗の場所を調べてもらい、お邪魔になるかもと思いながら来た次第です。この感動の気持ちをお伝えしたくて来てしまいました。』
隣に座っている奥さんがニコニコしながら話してくれました。
『ごめんなさいね、急に来てしまい。私たち本当に感動したんです。主人がどうしてもお店に行き、お礼を言いたいと聞かないんですよ。
ひとつお聞きしてもいいですか?
カメラマンさんだから素敵な写真を撮れると思うんですが、なんであんなに素敵なアルバムが出来るんですか?』
ギブシードの社名の理由、そして、お客様との関わり方の説明をさせて頂きました。
一番大切にしている所は、お客様を知ること。写真撮影ではなく、お客様の大切にしておられる場所がどこなのか、何なのかを我々が知り、フォトストーリーを提案し、カタチにすることが我々の仕事だと思っています。大切なことは見えないものだと思っているからです・・・・
私の話を聞いた後、ご夫婦がなにやら話をされていました。ご主人さんが
『大塚さん、折り入ってお願いがあるんですが・・・息子の結婚式のアルバムをつくってほしいんです。先日、私の息子が鳥取県外で結婚したんですが、式場さんのカメラマンが撮影した写真データだけでアルバムが無いんです。このままで良いか、仕方ないよなぁと家内を話しをしていた時に、大塚さんのアルバムを観てしまったんです。なんでこんなに素敵なんだろう・・と家内を話していたんです。その理由がわかりました。私たちの想像を超える部分を大切にしておられる。やはり、写真を撮るだけの人ではなったんです。結婚式の時、親族代表のカメラマンである私の息子に大塚さんは声を掛けて下しましたよね。ここから写真撮るといいよ!素敵な写真撮ってあげてねって。俺はあっちから撮るから・・・息子はびっくりしていました。えっ?!プロカメラマンさんここから撮らないの?ここ一番良い場所なのに。 ますます、お願いしたくなりました。息子の結婚式のアルバムつくって下さい!!』
これから、このご夫婦と連絡を取り、息子さんの事を伺い、フォトストーリーをご提案しようと思います。
1ページ1ページめくる毎に、蘇るシーンと、その背景にある物語を繋ぐものが『連続的なアルバム』だと思い、これからもお二人の物語をしっかり伺っていこうと思います。